代官山#2 -猿楽珈琲-
2010.04.01

ギャラリーを出て、友人に薦められたカフェを探す。
意外にも、わたしも通ったことがある道にあった。
代官山アドレスの通りを隔てて向かいに、地面に深く潜るように
ひっそりと営業していた「猿楽珈琲」。
お店の中はとても暗くて、
ジャズと談笑する声がほどよい音量で聴こえてくる。
それに混じってまったく気まぐれに、
いろんな場所から振り子時計の鐘の音。
時間の感覚が、溶けた金属のように引き延ばされて、
ぐにゃりと曲がっていってしまうような気分。

コーヒーとレアチーズケーキを頼んでから、
とにかく時間がかかる。30分くらい待っただろうか。
でも、ほの暗さに包み込まれるような場所で
雑誌をめくるひとときは贅沢で、この時間こそ
お店からのプレゼントなんだと思えた。
実際、コーヒーは注文してから豆を挽き、布でゆっくりゆっくり
濾すためにそれだけの時間がかかるのだそうだ。
もちろんコーヒーもチーズケーキもシンプルで美味しかった。

店を出て階段を上がっていくときの風景も何かいい。

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